グルメ・クッキング

プロティアの夏

ちぐはぐな1日だった…コロナ禍での助産師外来は、重症乳房トラブルの方が多く、薄氷を踏む思いのcareだったが,やっと一安心。最近は、うまくおっぱいを飲めない赤ちゃんたちも多く、この日も生まれて4週間以上経過して、母乳を飲ませたい母親と反り返って泣き叫ぶ赤ちゃんカップルが初診で来られた。どのような対応をすれば良いかと思い悩むことばかり。ちなみに、うまく飲めない赤ちゃんは、後頸部をママの方に押し付ける含ませ方はお勧めではありません。どんな抱っこが合うのかの他に SNS(supplemental nursing system)も用意して、何が適応なのかご一緒に考えてまいります。

Photo_20210618071201梅雨空のような重い気分を変えるのはドーンと豪華にショッピング、私の場合はちきりやガーデンで花を買うこと。     ため息の出そうな胡蝶蘭やオンシジューム、大輪のバラに迷っていた時、ショーウインドーの下段から堂々たる王者の風格の花に呼びかけられた気がした。プロティアロビンとの初めての出会いだった。何の迷いもなく5本求めて、プロティアだと名前を教えてもらい、花束抱えたころには、気分はもはやウキウキ、さあ、明日も頑張りましょうとなっています。

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ザルは実山椒、枝から外して塩少しを加えた熱湯3分、冷めたら保存袋に小分けして冷凍します。自家製ちりめん山椒にも初めて挑戦、怖いもの知らずで、冷や汗ものでしたが何とか格好がつきました。南高梅が高い!!梅酒、梅ジュース、梅酢、梅干し用と15㎏を求めて加工完了。梅干しは重しを減らし毎日ご機嫌伺が必要、あとは赤しそを入れて土用の天日干しまで気が抜けません。

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六月を綺麗な風の吹くことよ  正岡子規(1867-1902 )  子規がこの句を詠んだのは,1895年、日清戦争の従軍記者として中国にわたり、船で帰国途中に喀血し、神戸の須磨で療養していた時だった。病気の不安や梅雨の湿っぽさなどみじんもなく、ストレートに六月のきれいな風を賛美して、心に弾みをつけている。今年は早い梅雨入りだったが中休みも多く、公園にはガクアジサイが咲き、藪中に白のホタルブクロもあった。1年の前半を無事に過ごせたお礼とあと半年、よろしくお願いいたしますが茅の輪くぐりで、京の神社はたいていのところで、夏越しの祓を受け付けている。6月20日には長かった緊急事態宣言解除、蔓延防止へと移行予定。宣言解除で新型コロナ感染爆発なんてことがないよう、神仏にもおすがりする思いです。人類は体内免疫を総動員して、コロナを落ち着かせられるか。東京オリンピック後にはどうなるのか、気がもめることです。

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六月の祈り

新型コロナの緊急事態宣言が解除されたのが5月25日、1か月後の6月25日までに全国で1535人の感染者!1日51人か…ため息が出る。第1波が終息しないまま、もう第2波なの? コロナの勢いは衰えそうもない。そんな中でも助産院は生まれたての赤ちゃん達もボチボチ増えて、結構忙しく「君たちは地球の未来だよ」とキザな歓迎をしている。

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今にも振り出しそうな梅雨空のある日 、出勤の途中でツバメの巣とヒナたちを発見! 職場の近くのビルの天井です。下から見上げている猫がいて、警戒警報を発しながら飛び回る2羽の親鳥 賑やかな天井を見上げると大きな口を開けて餌をねだる子燕が4羽も‼   巣があることに気が付かなかったのは大人だけで、近くの小学生たちは観察眼鋭くとっくに気が付いていたんですって… 時々羽ばたき練習をしているから巣立ちも近いのでしょう。

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四条大宮近くの駐輪場の柵を彩るクチナシ、雨がホコリを洗い流してけなげに咲いています。大原から届いたばかりの紫蘇はいい匂い、菓子は水無月祓用ですが、いつ頂いても美味。赤紫蘇ジュース、ラッキョウ 新生姜の酢漬け、梅酒、極めつけの梅干しまで保存食作りも忙しい。 自粛ムードで今年は梅ジュースやぬか漬けなどがブームとか… 梅干し用の南高梅が異常に高いのはそのせい?梅3㎏に粟国の塩450g(15%)、重石は梅の倍6㎏、ホーロー容器にパラパラおまじないの塩を振り込み、梅を平らに並べ又塩を振り込み最後は多めに塩を入れて完了しました。

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2日後にはきれいな梅酢が上がって重しを3㎏に。赤しそを入れるのが10日後、土用干しまでほぼ毎日ご機嫌伺いが必要。右の白い壺の梅は2018年製、我が家には10年前からの梅干しもあります。梅干しの赤しそはカラカラの一歩手前まで干して、ゆかりに加工するのもお楽しみ。

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  六月 茨木のり子  

どこかに美しい村はないか
一日の仕事の終りには一杯の黒麦酒
鍬を立てかけ 籠を置き
男も女も大きなジョッキをかたむける

どこか美しい街はないか
食べられる実をつけた街路樹が
どこまでも続き すみれいろした夕暮は
若者のやさしいさざめきで満ち満ちる

どこかに美しい人と人との力はないか
同じ時代をともに生きる
したしさとおかしさとそうして怒りが
鋭い力となって 立ちあらわれる

この詩「六月」の初出は1956年6月21日の朝日新聞とか。六月の祈りとでも言いたいような力強さとやさしさ。

寺山修司が五月の詩人なら六月の詩人は茨木のり子さんでキマリです。

 

 

 

 

 

 

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天災は忘れた頃に

 天災(災害)は忘れた頃にやってくるとは、科学者で随筆家の寺田寅彦(1878-1935)の言葉だとされている。しかし寅彦の残した文章中にはこれは無いとか。けだし名言だと思っていたが忘れた頃どころか今年の台風の凄い事‼、9月は週末ごとに20号21号と京都を通り、窓の外を釘が刺さったトタン屋根が巻き上がって飛ぶのを震えながら見ていた。その後も25号までの襲来で各地に大きな爪痕を残した。被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

        Dsc_0666_2 v v Photo_7気がつけば秋も半ば、金木犀が匂り貴船菊が揺れている。5年前に姪のCANAが若くして他界したのはこの季節、CANAを思うと切なくて胸がいっぱいになる。丁度松茸が届いたので、美味しい物好きだったCANAにと言いつつ、生きている私たちのための土瓶蒸しを作る。松茸の土瓶蒸しの作り方は諸説あるが、京都では、昆布の出しを引き名残ハモの頭と骨を加えてブクブク出てくる白く濁った泡を掬い、一度濾して澄んだ出しにする。4人分だと600ml位、そこに塩パラパラお酒は盃いっぱい,薄口しょうゆ5,6滴 隠し味にみりん少々で味を調える。お刺身くらいに切った鱧も別に取り置いた出しでさっと湯がいて置く.。今ではすっかり我が家風なので、茸は虫食いを切り取り大ぶりに包丁して土瓶にギュギュイのぎゅいと詰め込む。だしを張って弱火にかけ鱧5切れ位づつ、彩りに麩嘉のもみじ麩と銀杏、噴いてきたら火を止め、三つ葉を加えて蓋をする。お決まりの徳島スダチを添えて召し上がれ! 

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もう一つ我家の市民権を獲得しつつあるのがぬか漬けとビーツのサラダ。野田琺瑯の漬物器「ぬか漬け美人」に出会って、閃いた。ぬか漬けは食べたし面倒くさいのはかなわないというズボラシュフにぴったりでした。最初はそこらのスーパーで売っている真空パックの既製ぬか味噌を求めて容器に入れる。これがめっぽう固いのでとにかく混ぜる混ぜる混ぜる…米を精米したらヌカも頂けるので、ぬかを足し粟国の塩と唐辛子5本丸のまま、だし昆布1センチに切って10枚、家人が飲む前のビールをパチって足した。Photo_6その日からでも美味しいぬか漬けが楽しめるが、最低1回/日はお手入れが必要です。ぬか床はまさに細菌戦争‼漬け物を美味しくする乳酸菌の他に、酵母、酸素を好む酸膜菌(表面に白い膜が張る)酸素嫌いの酪酸菌もいるので、程よいバランスを取るためにヌカが少なくなればヌカと粟国の塩とパチったビールを足し、唐辛子や昆布を入れ替える。ズボラには向かない?写真は2つ切りパプリカとキュウリ、室温を確認して食べる時間を逆算、カブやナス、アイコトマト ミョウガも美味です。

  Dsc_0674 ビーツのサラダは、皮をむいて小さなサイコロに切ったビーツを5分水につけ、ローリエ1枚、コンソメ1個を加えて茹でる。別の容器に同じくジャガイモを切って水につける。ビーツは固くて茹で時間が5分以上かかるから先に火にかけること。茹で上がったビーツをざるに揚げ、鍋に戻して弱火にかけ水気を飛ばす別鍋に塩少々入れてじゃがいもを3分くらい茹で、同様処理。ビーツとじゃがいもをフレンチドレッシング大匙Ⅰで和え、お好みでマヨネーズ大匙3を加える。初めは蒸したササミを加えていたが、現在ではシンプルなこの形に落ち着きつつある。

 

 

 

 


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