命なりけり
7月の京都は祇園祭一色、雨の13日 前祭23基の山鉾のうち長刀鉾、函谷鉾、菊水鉾、池坊保育園近くの鶏鉾を見る。 祇園祭は7月1日の切符入に始まり、31日の八坂神社内疫神社の夏越しの祓まで(蘇民将来子孫也そみんしょうらいのしそんなり) 1か月のロングラン。
869年(貞観11年)に京の都で疫病が大流行し、お役人たち(天皇様にクレームつけるのはさすがに恐れ多い)は何をしてるのと怨嗟の声が高くなり、当時の国の数66本の矛を神泉苑に立てて悪霊退散をお祈りしたのが祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)、これが祇園祭の始まりなので1100年以上の歴史がある。懸装品が動く美術館ともいわれるほど絢爛豪華になったのは、江戸時代の豪商達からですって。 鶏鉾をじっくり拝観したのは今回初めて、見送りの毛つづれは16世紀にベルギーで作られたもの、トロイの王子ヘクトールが妻子に別れを告げる図柄で江戸時代に日本到来と伝えられている。
古代、檜扇は悪霊退散に用いられたことから祇園祭の花になった様子、薄灰色の絽の小紋に夏休みと銘を打った絽の夏帯、ウーン今年は蒸し蒸しさすが京都、暑いことなんておへんと強がるのは無理。 この日は女心以上に天気の変化が激しく、セミが鳴いてる! お天気だ―と喜んで着物の用意をしているとザーと降るの繰り返し、心を決めて女は度胸時に愛嬌、さあ出かけましょうと菊水のお茶席で一服。
夏の献立、 絹ごし豆腐に塩小さじ1/2かけて一晩おいて水けを抜き、トマトとオリーブオイルをかけた一皿、かぼちゃのポタージュ、タコの酢の物、水ナスぬか漬け、到来のピクルス。 家族からベジタリアン献立に見える、焼き丸クンで松坂牛?ならぬ国産牛をたっぷり頂いたと書いてくれと要求がでたので追加します。タイトルは1186年、西行法師が69歳で東大寺勧進のため中山越えをして「命なりけり小夜の中山」と詠んだことから取った。小夜の中山は現在の静岡県掛川市にあり、平安時代から交通の3大難所だった。松尾芭蕉もここを通り、師と仰ぐ西行を偲んでいる。命があればこそ恨み、悩み、悲しみ、喜べる。命こそ大切、命を大切に、これは応援歌です、一緒に頑張りましょう
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